‘電球都市’ 2010〜

過去作品「見えない都市」はガラス鉢に絵はがきを入れて崩壊させる作品だったが、この作品では記憶はどのように残るのかに注目した。

政府が国内大手家電メーカーに対して呼びかけた白熱電球製造自粛に関するニュースを制作のきっかけとして、社会システムの改変と共に失われる質や手触り、記憶との距離感、そしてテクノロジーとナイーブな感情との関係について考えを促す。

切れた電球を分解し、使用された絵はがきを中に入れて作られている。電球は捨てられる前のものを集め、絵はがきは元の所有者の手を離れたものを収集し使用している。この作品は白熱灯または観光絵葉書が手に入らなくなるまで作り続ける。

どちらも他人のプライベートな空間の一部であり、かつては大量に流通していたものだが、現在は製造中止、または別の技術に取って代わっているものでもある。移り変わる技術とともに、その技術に表裏一体のものとしてある記憶や感覚もまた失われるが、その消滅は密かで気づきにくい。

この作品は単体、あるいはインスタレーションの形で作品としている。


Picture postcards and used light bulbs gathered from strangers are used to create a Bulb city. Taking apart materials that once belonged to the private spaces of others and combining them to create new forms, she will create a work which, while switching between documentary and fiction, brings us to question the dangers of forgetting and remembering in the recreation of reality.

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